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2019.2.7【母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。】

母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。

母と別れて1年後に届いた想像を超えたある贈り物。母が遺した愛の形とは…。
心温まる感動の実話です。
監督は数々の賞を受賞している大森立嗣さん。
作品への思いを伺いました。

――自伝エッセイ漫画を映画化することについて

大森監督

主人公であり原作者の宮川サトシさんは、男の子なのに泣き虫感が強いと思いました。
そのかわいらしさを活かすため、映画では母や妻に強く言わせるなどして、よりキャラクターが引き立つように意識しました。
また、原作はギャグ漫画の要素もあったので、重くなりすぎず、どこか笑えて、宮川さんの一生懸命なかわいらしさも伝えたいと思いました。
そんなどこか頼りない宮川さん役を、安田顕さんが演じると、さらに笑いが大きくなって楽しかったです。

――「死」というテーマについて

大森監督

お母さんが亡くなるまで家族が「死」をどう受け止めるか、また亡くなったあと残された家族がどのように「死」を考え、進んでいくのか…
2つに分けて考えました。
周りの人は「長生きしてほしい」と思ってもそれが本人の重荷になってしまうこともある。
本人が「死」をどう受け止めるかも大事だと思います。
ただ、「怖い」「恐怖のもの」としての表現はしたくなかったです。
僕自身、母のことを考えるようにもなりましたね。
大切な人がなくなってしまうのは、誰もが経験せざるをえないこと。
突然のことで何も考えられない、という風になってしまうのではなく、映画を通して、家族や親子関係について、改めて考えるきっかけになれば良いですね。

――撮影中の様子について

大森監督

撮影中は明るく楽しくて、本当に家族のようでした。
ずっと岐阜県の大垣に宿泊して、撮影が終わると温泉に行ったり、お酒も飲んだり。
田園風景と側には山があって、どこか懐かしくて、それに見守られているような…
良い場所で撮影できたと思います。

タイトルを見たとき、その意味について、想像がつきませんでした。
でも、映画を見終わったあとは、このタイトルがとても愛おしく思えます。
大切な人が亡くなるまでの時間は、とても悲しいものではありますが、同時に、幸せを心から実感できる大切な時間なんだ、と感じました。
家族の純粋な愛と、岐阜県の美しい景色…
優しく穏やかな気持ちになれる映画でした。

『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』
2019年2月22日(金)から公開です!

インタビュー担当:武田知沙

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