番組表
09
2018.10

映画「散り椿」岡田准一さんインタ④

岡田さんが喋ったままを書き起こして載せている「散り椿」インタビュー、

今回がラストです!



・木村組はいかがでしたか?修行だって聞いたこともあるんですけど・・・



本当に大変な現場だっていうのもあると思うんですけど楽しかったですけどねえ。

本当今回すごく楽しそうに大作さんが撮られていて。

確かに殺陣のシーンとかも1発勝負なので、

1発しかやりたくないって言ってやらないっていう(笑)

今回ちょっと業界的なことを話していますけど、

フルショットで、あのサイズで、ごまかしが利かないサイズでアクションとか殺陣をやるっていうのは

すごく俳優としては難しい作業なんですよね。

助けてくれないというか。

サイズを詰めて、何か斬りかかるときに寄ったりして、

また離れてくれれば、距離感とかごまかせるので安全なところでできるんですけど、

割とフルショットでぎりぎりを通さなきゃいけないとか

それで押していくっていう空気を作らなきゃいけないので、

すごく難しい作業も多い中、1発で、2回はないという緊張感の中でやっていくっていうのは

とても痺れる現場なんですよ。

大作さんがよく言う「厳しい中にこそ美しさがあるんだ」ってことを追い求めている大作さんの期待に応えたいという。

皆のスタッフ、キャスト含め、大作さんに惚れている人が多いので、

今の時代にまぶしいですよね。

あの熱意をもって怒鳴れて、モノ作りにワガママでって。

すごく眩しい人で。

その大作さんの力になりたいっていう皆の思いが、

その痺れるというのを楽しむ現場になっていると思いますけどね。



緊張感がすごいので、あ、秘密言うと、

僕が皆を斬っていくシーンがあるんですけど、

それ、最初の人と最後の人が上手い人なんですよ。

最初斬りかかる人は緊張するし、

最後の人って長いので、ミスると全部自分がダメだっていうことで、

割と熟練の人が前半と後半に配置されるんです。

途中まできて上手くいってたんですけど、ここでミスったらダメだというプレッシャーに最後のひと負けて(笑)

めちゃくちゃになっちゃったんですよ(笑)

それでもう1回やり直しになすなあと思ってもう僕テキトーに斬ったんですよね。

それでもOKになるって(笑)

殺陣っていうのは決まったものじゃなくて、

きっとなんか、エネルギーなんだなあっていうのをそこでも学んだし、

実は上手くいかなかったんですけど、

めちゃくちゃになったと思ったので、テキトーに斬りにいった、

そしたら上手くいきました(笑)



・それがリアル、だったんですかね?


うん、それがリアルだったのかも。

誰も失敗したこと気づかなかったので。

「今間違いましたけど」って言ったら「わかんない」って言われてOKになったっていう(笑)。


・最後に

映画「散り椿」本当に艶っぽい、本格時代劇ができあがりました。

時間は無駄にはさせないと思うので、ぜひ美しい時代劇を劇場でご覧ください。






私もインタビューをして、もう一度散り椿を観たくなりました♪

美しい映像と物語、登場人物の生き方、そして岡田さんが悩んだり、めちゃくちゃだったのにOKになった殺陣のシーンを。

ぜひ。

宇野 名都美 @ 2018年10月 9日 14:34
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2018.10

映画「散り椿」岡田准一さんインタ③

殺陣で悩んだ話がありましたが、殺陣話、まだまだ続きます・・・!


・岡田さんが殺陣の構成を考えること自体は今までもあったんですか?

そうですね。クレジットは載せてないですけど。

今回も載せる気はなかったんですけどね。



・終わったあとエンドロールが流れてきてびっくりしました!

大作さんが「やったんだから載せろ」っていう。

誰も大作さんには逆らえないですからね(笑)。

元々やる気もなかったので、やってくれって言われて途中でやることになってしまったというか、そんな感じですね。はい。


・自分で殺陣の構成をするのはどうですか?

大作さんが「見たことないのをやってくれ」っていう風に久世さん(殺陣担当の方)にも言っていて、

見たことないっていうのは難しいですけど、

僕が思う日本の殺陣というか・・・。

殺陣の世界も国境がなくなっていっているので、

日本の殺陣、アメリカの殺陣、何とかの殺陣っていうものが。

知識が全部入るようになった今、個性がなかなかなくなったんですよね。

だからその中で、そういう時代に、壁がなくなった時代だからこそ、

考えうる日本の殺陣ってなんだろう、

刀を持った時の殺陣って何だろうってすごく考えて作った殺陣になるので

本当大変なんですよ。


こう裏で打っちゃだめとか(実際にやってみてくれる)

その当時ないものっていうのを、

久世さんに怒られながら。

じゃあチョップなら良いんですかとか(笑)

何とか逃げ道を探しながら作りましたね。

時代的な考証もあるので、

その中でもあんまりやらない、当時はあったけどやらない動きとか

たとえば下半身を狙うとか。

そういう動きはどんどん入れていったりとか。


あと出入りですね。

間合いがあってそれに入る入らないととか。

そこのスピードをあげているので速く見えるんだと思うんですけど、

そういうのを大事に、構成は作っていますかね。



さて次は殺陣以外の話題に移っていきます。

づづく☆

宇野 名都美 @ 2018年10月 8日 14:28
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2018.10

映画「散り椿」岡田准一さんインタ②

岡田さん、この映画のすごく悩んだシーンがあったそう。

なんとこの質問を投げかけたときに8回も「悩んだ」という言葉を発していらっしゃいました!


・一番印象に残っているシーンは?



僕最後に奥田瑛二さん(石田玄蕃役)と対峙するんですよね。

そのときの殺陣をものすごい悩んだというか。

なかなかずーっと悩んでいたんですよ。

僕は殺陣を構成していたので。

どうしようかなってすごく思っていて。

それを、映画を観ていただいたらアレ(わかる)んですけど、

斬るとかじゃない行動をするんです。

それを入れたっていうのを誰か褒めてくれないかなあって(笑)。

一人ですごい悩んだんですよ。

ものすごい悩んでやっぱ奥田瑛二さんという方があの役をされているから

この動きをやったほうがいいんじゃないかなあっていうので、

その動きに殺陣を考える人として入れたんですけど、

めちゃくちゃ悩んだなあっていう。

そこが一番悩んだんですけど。

あの西島さんと戦っているシーンとか大変だったんじゃない?ってよく言われるんですけど、

あそこはぱーって思いついたのでそんなに大変じゃなくて。

西島さんとの殺陣があって、そのあともう1回あるんですよね。

大勢を斬っていく、みたいな流れがあったあと

ラスボスかのような奥田瑛二さんと会って。

奥田さんをただ、ばばばって斬ったとしても絶対に前のシーンに勝てないので、

じゃあどうするかっていうのをすごく悩んだんですよね。

西島さんとの美しい対決があって、

会話をしているかのような殺陣があって

そのあと憤怒というか怒りのあっとフルショットで斬っていくっていう数分の長いシーンがあって

そのあとの奥田瑛二さんとの対峙なので、

これはなかなか難しいというか、

どういう動きにするかっていうのが相当難しくて

ものすごく悩んだんですよね。

沢山お話をしたんですよね。殺陣を考えていくうえで。

奥田さんともお話したりとか、大作さんと話したり。

西島さんと歩いていて、敵と戦うときにどう殺陣が始まっていくのか、

どっちから斬りにいきますとか、全部自由っていえば自由なので

西島さんともお話をして、

西島さんから走りにいった方がいいんじゃないですか、とか。

ここ僕からじゃないと思うんですよね、とか。

西島さんがちょっと前に出て制してとかっていうのも考えて

いくつもプレゼンしていくわけじゃないですか。

だからそういうことをするのに役者さんともコミュニケーションをとって探るというか

どういうのをすれば1番采女にとって心の整理がつくのか、しっくりくるのは何なのかとか。

斬られるうえでも、奥田さんが奥田さんなので、

ちょっとやっぱりリアクションがとれた方が1番画になるというか、

しかもそれが1回じゃなく何回かあった方が画になるのか。

いっぱいコミュニケーションをとりながら相談しながら考えていくんですけど、

すごく監督とも話しながら考えていきましたね。

続く☆

宇野 名都美 @ 2018年10月 5日 10:37
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2018.10

映画「散り椿」岡田准一さんインタ①

映像も、物語も、登場人物の心も・・・。

全てが美しい時代劇ってこういうものをいうのか!という作品を鑑賞しました。

映画「散り椿」です。

直木賞作家・葉室麟さんの時代小説を岡田准一さん主演で映画化した作品で、

妻の願いを叶えるために故郷へ戻った新兵衛が

不正を正すための戦いに挑む姿が描かれています。

今回は岡田准一さんにお話を伺いました!

文字起こしをしてみると、なんと3500文字を超えるインタビューに。

せっかくなので話したそのままを文字にして、

何回かにわけてお伝えしようと思います♪

脳内で岡田さんの声を再生しながら読んでいただけると嬉しいです。笑

DSC_0310.JPG


・映画公開を迎えた今のお気持ちは?



大作さんが監督として人生かけて、

全エネルギーを使って撮影をしている姿を見てきているので、

ここ1週間くらい大作さんがセンチメンタルになっていて

「眠れな~い」って言っている大作さんが愛おしくてしょうがないんですけど(笑)。

沢山の方に大作さんの映画をみてもらえたらいいなということを願うばかりですね。



・岡田さんが演じた新兵衛について


日本人の美しさとか、監督がずっと「美しい時代劇を撮りたい」と仰っていたんですけど。

主人公は強くありたいと願いながらも妻の願いに翻弄されるというか、

咀嚼できないでいる強さと弱さとか、色々なものを持っている主人公の映画ですし、

美しい人間らしい男っていうのを目指して演じましたけどね。



・この美しさはどこからくるんでしょうか


大作さんの画って「大作マジック」って映画界では言われているんですけど、

同じミリ数で撮っても同じように撮れないというかとても色っぽくて艶っぽい画になるんですけど、

そういう美しさもあるんだと思います。

けどただ本当に全てのバランスをすごく考えながら作った映画になっているなあとは思うし、

人間の強さと弱さと愛っていうのをテーマに撮った映画というのが

美しさのキーポイントなのかなあという風には思いますけどね。


続く☆

宇野 名都美 @ 2018年10月 4日 14:43

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