2月の日記 37歳は何を着るべきか
2月2日
37回目の誕生日。英会話教室からバースデーカードが郵送されてきた。十数人の外国人講師たちが色とりどりのペンで寄せ書きしてくれていた。「HAPPY BIRTHDAY!いい一年になるといいね」というコメントばかりだった。書くことなかったんだろうな。無理して送ってこなくていいのに。サービスのつもりなんだろうけどさ・・・・。
2月3日
「相澤さんといえば、アーガイルですよね(笑)」
そんなことを飲み会で一人が言い出したら、なんだかみんな盛り上がりだした。
「そうそう、相澤さん=アーガイルですよね(笑)」
「えーっ!イコールってことはないだろ・・・・・」
「むしろ相澤さん<アーガイルみたいな(笑)」
「俺の方が小さいのかよっ!そんなにたくさんアーガイル持ってないよっ!」
「でも今履いてる靴下だってアーガイルじゃないですか(笑)」
何この(笑)の嵐は!私のセリフ以外すべて(笑)つきではないか!私は笑わせるのは好きだけど、笑われるのは嫌いなのだ。屈辱である。
ニュースキャスターを去年の3月で卒業し、スーツ中心からカジュアル中心のファッションに移行するにあたって「アナウンサーらしい無難なファッションを」と、それまで一枚も持っていなかったアーガイル柄の服を何枚か購入したけれど、どうもその方針は間違っていたようだ。
2月9日
きょうの番組のゲストは土屋アンナさんだった。ローテーション通りにいくとまたアーガイルのセーターを着ていく日だったが、やめた。相手は超人気モデルだ。新しい服に袖を通した。ミリタリージャケットにちょっと似た感じのジャケットである。この冬爆発的人気のミリタリージャケットだが、私は平和主義者なのでいささかミリタリージャケットに抵抗があって、シルエットはちょっとミリタリージャケットに似ているけれど、いかにも軍服っぽい肩のベルトなどは一切ついていないジャケットを買った。結局何ジャケットって言えばいいのかわからないが、とにかく流行りの感じのジャケットである。
「きょうの相澤さん、いいですよ!」
出社すると、周りの人々の視線がいつもと全然違った。
「なんか違う人みたい」
「いつもよりかなり若く見えますよ」
「それだよ、相澤!」
「きょうはテレビに出てる人って感じがするぞ」
「わっしょいわっしょい」
わっしょいわっしょいは幻聴だったかもしれないが、賞賛の嵐だった。本当に。舞踏会デビューしたシンデレラの気分だった。あの屈辱のアーガイル・ナイトとは大違いだ。服だけでこんなに変わるもんなんだなー。
結論。アーガイル柄は若者が着ると大人っぽく見えていいかもしれないが、私ぐらいの年の人間が着ると、大人っぽくというよりは、老けて見える。服を買う前に、今の自分をもう一度よく見つめ直すべし!