相澤「今回演じられた祐太という役は究極の八方美人ですけど、阿部さんにも八方美人的な要素はありますか?」
阿部「ありますよ、やっぱり。俳優って職業で、いろんなとこに気を張ってますからね。お客さんに対しても、スタッフさん、共演してるキャストの人に対しても・・・。やっぱり人のいるところは全部。悪い印象与えたくないってのはすっごいありますから」
相澤「それから・・・(監督が口を開いたので)あっ(どうぞ)」
監督「宮藤さんのセリフにやっぱりいいセリフありますもんね。『嫌いな人に好かれたい。好きな人にはもっと好かれたい』」
阿部「それですね」
監督「人間の本音じゃないかと思うんですけどねー」
相澤「・・・・・・・・・・ふうむ」
監督「・・・・求め・・・てた答えと違った???・・・・」
阿部「あれ?違ってました?」
相澤「いやいやいやいや!今のは深くうなづいていたんです!」
監督「あ、そうですか・・・?」
阿部「あれあれあれ?」
相澤「いやいやいやいや!もうありがとうございますっ!」
阿部「『そうかな?』みたいな感じでしたよね・・・?」
相澤「いやいやいやいや!」
監督「人間ってそうじゃないんじゃないか?ていう感じがありますよ」
相澤「いやっ!そんな・・・まあ・・・・・アナウンサーだってみんな八方美人ですから!」
実は「・・・・・・ふうむ」のところは「それから・・・」と質問しかけた話題にどうやって戻そうかとか、今の監督の話からどう次に展開しようかを考えていたのです。それが微妙な表情と間を生んでしまったんですね。そこを突っ込まれて必死にごまかそうと「アナウンサーなんてみんな八方美人ですから!」と言い切った私。監督から「そちらの顔を撮るカメラがないのが残念です」と言われました。
つづく