毎週(土)夜10時から
アートを訪ねる旅人=アートトラベラーが作品と出合う美術旅へ!旅人が作品と対峙した時、何を感じ何を語るのか…?モノの見方が変わる!
再発見!昭和100年アート旅、第1弾。どこかで必ず見た覚えがある学習雑誌の表紙絵。画家の名は玉井力三。四半世紀に渡り描き続けた「商業画家」の美の世界に迫ります。
旅の舞台は、新潟県上越市。玉井の生まれ故郷であり創作の拠点であったこの地に、表紙絵の原画が保存されています。今も鮮やかな色彩を放ち、体温すら感じるとってもリアルな子どもたちの笑顔が、髪の毛の一本一本、瞳の輝きまでも丁寧に描写されています。
どのように描いたのか。早熟の天才、玉井が21歳で描いた戦艦「三笠艦橋の図」は、かの東郷平八郎が絶賛し、自ら揮毫(きごう)するほどの出来栄え。表紙絵は時代を映す鏡です。東京オリンピック、日本万国博覧会、アポロロケット…
昭和の子どもたちの黄金時代、その満面の笑みを見ながら、あの日に思いを馳せて。
かつて、こんな凄い画家がいたと。
アートトラベラー:渡辺いっけい
ナレーション:上野樹里