半年振りにサイパンに行ってきた。
名古屋を夜9時に出る飛行機に乗ると、サイパン到着は深夜1時過ぎになる。
「オヒトリデスカ?」
ホテルから空港に迎えに来てくれていたチャモロ人の運転手さんは日本語がなかなか上手だった。
「結婚シテナインデスカ?」
「予定モナインデスカ?」
「彼女モイナインデスカ?」
「ドウシテデスカ?」
・・・・あんまり日本語が上手いのも考えものである。
「私、ナンパ得意ネー」
急に自慢を始める運転手さん。自信満々の口ぶりに思わず「あなたのテクニックを教えて下さい」とお願いする私。やはり旅先ではアグレッシブに行かなくては。
「マズ食事ニ誘イマス。次ニ花ヲ贈リマス。モウ一度食事ニ行ッタラ、手ヲ握リマス。コレデOKネ」
随分簡単な・・・ていうか、これはナンパなのか?
「食事に誘う前に、見知らぬ女性にいきなり声をかけるのが一番難しいんだけど・・・・・・」
「例エバ、相手ガデパートノ店員ダッタラ『コレ、イクラデスカ?』ト声ヲカケテ、『アナタノ髪キレイデスネ』ト誉メテ、『私ハ○○デス』ト自分ノ名前ヲ名乗レバ、相手モ名乗ルカラ、ソシタラ食事ニ誘ッテ、花ヲ贈ッテ・・・・・」
やっぱりとても簡単なことのように教えてくれたが、私には無理だ。そもそもそんなことが実行できるような人間であれば、とっくの昔に結婚しているはずだ。
「アナタ幾ツデスカ?」
「39」
「ソレハモウ、急ガナイトネー」
やっぱりあまり日本語が上手いのも考えものである。