『バブルへGO!!タイムマシンはドラム式』
タイムマシンで17年前に戻る話ですが、私は5秒前に戻りました。MajiでKoiする5秒前に。それぐらい主演の広末涼子さんがいい感じでした。親しみやすさとキレイさのバランスがいいんですぞ。
阿部寛さんも相変わらず格好いいです。最近手数の多いアクション映画が多い中、この映画の乱闘シーンの阿部さんは一発のパンチで相手を沈めていきます。これほどのパンチが繰り出せるのは、初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリー以来ではないでしょうか?
『どろろ』
こちらは手数の多いアクションシーン満載です。もちろんそれはそれでカッコいいのですが、化け物たちがやられた後爆発するので、若干仮面ライダーっぽさを感じてしまいました。化け物たちの造形もショッカーの怪人たちみたいだし。
そういえばウルトラマンの怪獣も爆発するなあ。何でだろう?
やっぱりいつまでも屍がさらされてたりしたら後味悪いからですかね?
もしウルトラマンの怪獣たちが爆発しなかったら、死体処理とか、屍臭とかで周辺住民は大弱りですしね。
ウルトラマンといえば、先日ウルトラセブンに変身する夢を見ました。変身して巨大化したはずなのに、相手の怪獣が10倍くらい大きいので「おまえ、この世界の約束事がわかってないなー」と怪獣を怒鳴りつけようとするのですが言葉にならず、「ジュワッ!」という声しか出てこないのです。
さらにもう一体怪獣が現れるのですが、そいつが何とアニメーションなのでした。2次元の相手とどうやって闘えっていうんじゃ!と頭を抱えているうちに3分が経過してしまいました。
『硫黄島からの手紙』
こちらは命を落としていった方々の姿がリアルに描かれます。それなのに、ああ、それなのに、私の隣に座っていた二十歳前後と思われる女の子2人組は映画が終わった瞬間に「けっつ痛ええーっ!」と大声で叫んだのです。あんなに傷つき、苦しみながら死んでいく兵士たちの姿を見たあとに「けっつ痛ええーっ!」って!そりゃ多少長めの作品ではありましたが、座席だってクッション効いているわけですし。
「貴様、そこへ直れ!」
思わず憲兵モードで睨んでしまいました。一瞬ですけど。
さらにその子たちは「映画館来なくてもDVDでよかったかな」などと話し合ってました。何かホントに娯楽作品を観に来たスタンスなのです。この作品はそんな“娯楽”として受け止めるべきものじゃないように思うんですけどね・・・・。
『バッテリー』
この作品はDVDで一人で観たほうがいいかも。だってそのほうが、思い切り声をあげて泣けるから。私は映画館で観たのですが、込み上げてくる嗚咽を抑えるのに苦労しました。一度抑えきれず「ウッ」という声を漏らしてしまいました。
でもやっぱり映画館で観たほうがいいですね。あの投球シーンの迫力は映画館で味わうべきでしょう。今まで観た野球映画の中で一番、ピッチャーの投げる球が速く感じられました。ダントツです。ちょっとしたキャッチボールの球ですら、ピシュッ&ズバッです。気持ちがこもっていました。
野球というのはピッチャーや野手が投げたボールをキャッチャーやファーストなど他のメンバーがしっかり受けることでアウトを取るスポーツです。投げるのは球だけではありません。気持ちを投げかけ、それを受け止めることによって完成するスポーツなのだということを、この映画を観て改めて強く感じました。野球って素晴らしい。それに比べ他のスポーツは・・・・。高校時代にたまたま耳にしたバレーボール部員とバドミントン部員の会話が思い出されます。
バレー部員「いやらしいスポーツだよなー、バドミントンは。相手のいないとこばっか狙って打つんだもんな」
バドミントン部員「バレーだってそうじゃん」
さてキャッチボールの1球1球にまで気持ちがこもっていた『バッテリー』ですが、この映画の監督はどうもそういう細かいところまでピシッとしていないとダメみたいですね。中学の授業シーンの黒板の文字がやけにきれいにしっかり書かれていたのを見てそう思いました。「神は細部に宿る」といいます。そういったことの積み重ねがあの映画の凛とした雰囲気につながっているのかもしれません。
凛としているといえばヒロインの蓮佛美沙子さんです。「ムムッ!大林宣彦監督の『時をかける少女』に出演していたころの原田知世さんに通じるものがある。これは要チェックですぞ」と思い、帰ってからネットで検索したら、原田知世さんと同じで角川映画のオーディションがきっかけでデビューした子で、夏にはまさに大林宣彦監督の転校生のリメイクにも主演するそうです。自分の目が大林監督と一致したのが嬉しくて、周囲の人々に「俺って大林目線なのよ」と自慢してしまいました。