外に出るともう夕方だった。
続いての目的地は名古屋港、花火を見るのだ。今からでは会場にはたどりつけないが、近くまでは行ける。
今回のラフティングツアーには、にっぽんど真ん中まつりに出場するよさこい踊りチーム「大須笑店町☆21」のメンバーのうち17人が参加していた。
平均年齢25歳、男女半々のさわやかな集団だったが、名古屋港を目指す車には男4人、しかも私を初め年長者しか残っておらず、いつのまにかおっさん集団に変わっていた。
若者が帰り、おっさんばかりが残ったのは、おっさんのほうが「行く夏はもう帰って来ない」ということを知っているからだろう。余裕がないのだ。
港の近くの、とあるショッピングセンターの立体駐車場の3階にたどり着いた。
一応花火は見えたが、前方に邪魔な建物がある。さらに4階に移動することにした。
移動中花火は見えなかったが、パンパパーンと盛大に音が聞こえていた。大変な数の花火が打ち上げられているようだ。我々の期待も高まる。
「おや?」
4階に着くと、シーンとしていた。ちょっとイヤな予感・・・・・。
「休憩時間かな?」
そのまま10分が経過した。
(・_・;)
「休憩にしちゃずいぶん長いね・・・・・」
休憩なんかではなかった。
移動中のやたら盛大なパパパパーンという音は、花火の最後のクライマックスだったのだ。
「長い一日だったなー」
花火の打ち上げは見損なったが、近くの大型ラーメン店できょうのツアーの打ち上げだ。
ズルズルとラーメンをすすっていたら、次々に浴衣姿の女性が入ってくるのが目に入る。
きっと花火を堪能した帰りだろう。
(; ̄Д ̄)
ああ、夏が通り過ぎていく。