6月2日(木)
クール・ビズの取材で百貨店へ。暑苦しいスーツ姿で出かけていって、ノーネクタイのクール・ビズ姿に変身するというレポート。百貨店の人にジャケットから靴までトータルコーディネイトしてもらって鮮やかに変身。ディレクターに「まさに使用前、使用後って感じですね」と言われた。
自分も鏡に映った姿にかなりの手ごたえを感じたので、一番手ごろな値段だったシャツを購入することにした。
店員さんに「脚、長いですね」といわれ、あやうくパンツも購入しかけた。さすが、プロの口車は乗り心地が違いますな。
撮影が終わり、自前のスーツ姿に戻ると、ディレクターに「使用前に戻りましたね」と言われた。
うっさい!明日からはクール・ビズじゃい!シャツだけだけど。
6月3日(金)
きのう買ったシャツを着て、他局の後輩アナウンサーと飲みに行く。
「これ、クール・ビズなんよ」
早速、いかにトレンドに敏感かをアピールだ。そこからファッションの話題に。
後輩ちゃんは以前よくベストを着ていた。私はかつてそんな彼の姿を見て、「アナウンサーのカジュアル、アナカジはベストだ」と結論付けたことがあったが、もう着ていないという。
「なにゆえ?」
「僕、6月からメインになりましたから」
かつて彼はリポーター的な役割で番組に出演することが多く、スタジオに登場するときも、わりと端に座ることが多かったのだが、今はメインMCとして真ん中に座っているという。真ん中で番組をしきるには、ベストよりもジャケットの方が落ち着いて見えていいそうだ。
アナウンサーファッション・ヒエラルキー。
ベストを着たアナウンサーよりも、ジャケットを着たアナウンサーの方が立場が上ということか。・・・・何か、江戸時代の農民が羽織を着ることを禁じられていて、庄屋さんクラスからOKみたいな感じだな。