金沢城の新しいシンボルとなっているのが、2001年に完成した五十間長屋だ。城壁と倉庫を兼ねた2層2階の建物が、伝統的な工法を使って復元されている。中に入ると柱と梁と桁が複雑に組み合わされているのが見られる。
感動のあまり、渡辺篤史さんと化してしまう我々だったが、「いやー、いい吹き抜けだー、ご主人!」と、いもしないご主人や「おやおやおや、ワンちゃんだー」と、いもしないワンちゃんを登場させたところで限界を感じ、城を出た。そのまま隣接する兼六園に向かう。
3月もまもなく下旬になろうとしているのに、雪が降っていた。兼六園の木々にも「雪つり」が施されたままだった。
「つってるねー」
見たまんまの感想を口にするだけの我々。今ひとつ観光に集中しきっていない。しかし、それもまあ仕方のないことだった。何しろプレイボールが迫っていたのだから。
つづく