誰が決めたか知らないが、日本では猫が擬人化されて言葉を話すキャラクターになった時には、必ず語尾にニャーをつけることになっている。犬の場合はワン、ブタの場合はブーだ。
また、鳴き声が定かではない動物の場合は、動物名を語尾につけることがよく行われる。
「おなかがすいたんだクマ」
こんなしゃべり方をするクマの漫画を見たことがある。何でクマをつけるのか、よくわからない。
「海をきれいにしたいメリ」
テレビ愛知のエコ・キャンペーン・キャラクター、三河湾に棲むスナメリのメリ夫くんも語尾に「メリ」をつける。キテレツ大百科のコロ助が語尾に「ナリ」をつけるのと似ているが、「ナリ」は「也」というもともと日本語にある表現であるのに比べ、「メリ」の方がずっと不自然な言葉使いであるといえる。
より自然な日本語に近づけるという観点から言うと、「スナメリ」の「メリ」の方ではなく「スナ」の方を使ってみてはどうだろうか?
「海をきれいにしたいでスナ」
・・・・何か他人事って感じでスナ。ダメか、やっぱし・・・。
さて、次のセリフは一体何者がしゃべったものでしょう?
「僕をつければ安心ドーム!」
HIV感染防止コンドーム普及キャンペーンのポスターに描かれたコンドーム君の言動である。ものすごく強引に語尾に「ドーム」をつけるのだ。これぐらい強引だと、本人もちょくちょく付け忘れちゃうんじゃないの?・・・・しっかりつけなきゃダメでしょって趣旨のキャンペーンなのにね。
いろいろキャンペーンの話が続いたので、ついでにもう一つ突っ込んでおきたい。昔「痴漢防止ふれあいキャンペーン」っていうポスターを見かけたんだけど、「ふれあい」って「触れ合い」でしょ?「ふれあいキャンペーン」じゃ、さわるのやめさせたいんだか、奨励してんだかよくわからなくないですか?