金沢には4時過ぎに到着した。今回の旅の目的はおいしい海の幸だったが、夕食までまだ時間があったので、少しは観光もしておくかと兼六園に入った。私にとってはかれこれ4回目の兼六園ということになる。
入るなりメンバーたちは、せかすようにそんな問いかけを繰り返す。六つの優れた点を兼ね備えているという兼六園は、どこから見てもパーフェクトな庭園とされている。門を入った時点から目に映る全ての風情を味わうべきもののはずなのに、パーッと派手でわかりやすいポイントにしか興味がないのだった。まあ、閉園時間が迫っていたというのもあったけれど。
冬の兼六園といえば『雪吊り』されている松が有名だ。幹の近くに支柱が立てられ、その先端から各枝に放射状に縄が張られている。雪の重みで枝が折れないために施される北陸の冬の風物詩だが、それを見た編成部・山川(♀)から驚くべき質問が出た。
「電飾は?」
雪吊りを雪ツリーと勘違いしているのかしらん?
つづく