意外といっては失礼かもしれないが、山川のローラースケートの腕前はかなりのものだった。カリフォルニアの風を感じさせるというか、ジーンズの短パン姿がほどよくリゾート感を醸し出し、三河湾ではなく、ローラースケートの本場・アメリカ西海岸に来ているかのような錯覚を起こさせる。あの黄色いハチマキも小粋なバンダナに見えた。
一方、そのほかのメンバーは練習してきたわりにあまりうまくなく、へっぴり腰だったり、時にはダイナミックにコケたりした。あまりにもスッテンコロリンという擬態語がピッタリなので、腹を抱えて大笑いしてしまう。自分もスッテンコロリンしておきながら。
笑いは体を張ってとるものということを改めて認識させられた気がする。今回のツアーの大きな収穫だ。今後の人生に是非生かしたい。私の頭の中では萩本欽一さんの声が何度もリフレインしていた。十数年前、伊勢戦国時代村で欽ちゃん劇団公演中!というCMの中で流れたフレーズである。
「みんな、笑いの汗をかいてるよ」
・・・・・何のために?とかって聞かないで。
つづく