鹿児島県にはいたるところに温泉がある。
源泉数は全国で2番目に多いそうだ。
その中から我々が選んだのは、錦江湾を間近に眺めながらお湯に浸かれる「龍神露天風呂」だった。
海の逆サイドには龍神が宿るという巨木が立っており、その根元から温泉が湧いていた。
シュワシュワと細かい泡が湧き上がってくる様はいかにもパワースポットという感じがする。
この温泉はウレシハズカシの混浴である。
といっても、膝丈ぐらいまである白い着物、白装束を着て入るのだけれども。
女性たちはそれでも不安らしく、その下に持参した水着を着ていた。
男性用の白装束は大・中・小の3サイズあり、私と山崎は「大」、岸本は「中」を渡された。
「大」の白装束は胸の合わせ目のところと、右腰、そして右太ももの横で紐を結ぶようになっていたが、「中」サイズは太もも横の紐がついていなかった。
「これじゃ、まくれちゃうじゃないですかー」
岸本が甲高い声を出して騒いでいたが、どうでもいいので放っておいた。
それより気になったのは、先に湯に浸かっていた外国人グループの一人、金髪の女性が空軍のパイロットのような真っ黒のサングラスをかけていたことである。
金髪にサングラスに着物。
「荒れる成人式」みたいだ。
突然岸本がザブンと頭から湯に潜った。
その瞬間、ヒラリと白装束がまくれて、尻がぷりんっ!と丸出しになった。
まさに「頭隠して尻隠さず」という状態だ。
さっきあんなに「まくれちゃうー」とか言って気にしてたのに、湯に入っているうちに忘れてしまったらしい。
相澤さん こんにちは
露天風呂、気持ち良さそうですね
私は露天風呂も混浴も恥ずかしいので経験ありませんが…