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2007年02月08日

日間賀島de光GENJI その1

Kif_1216 フグとタコの島として有名な日間賀島の料理旅館で2月最初の日曜日の朝を迎えた。爽やかには程遠い朝だった。前の晩、フグのヒレ酒を飲み過ぎたのだ。胃液が込み上げてきて口の中がスッパイので、とりあえず歯を磨こうと部屋のドアを開けた。すると洗面所に黄色いハチマキをしたヤツがいた。

私は二日前に38回目の誕生日を迎えたばかりだった。そんな私の誕生日を祝おうと、先月金沢の旅で結成されたグループ絆(詳しくは先月のブログを読んで下さい)の面々が日間賀島ツアーを企画してくれた。黄色いハチマキをしていたのはメンバーの一人、編成部・山川だった。山川は私の顔を見るなりクルリと背を向けて自分の部屋に一目散に逃げ帰った。何も言葉は発しなかったが、背中から「見逃して下さい」というオーラを強烈に放っていたので、声はかけなかった。

今回のメンバーは♂2人♀5人で、♂2人は小さい部屋、♀5人は大部屋という部屋割りになっていたはずだが、そういえば、もう一人の♂である山崎が男部屋にいなかった。どうやら私以外のメンバーで何かを企んでいるらしい。

「ふーん。そっか」とは思ったが、みんながいる部屋に踏み込もうとは思わなかった。気持ちが悪くてそれどころではなかったのである。汗と共にアルコールを体外に放出できないかとそのまま風呂に向かった。「うーぅ・・・・気持ちわりぃ」そんな私のつぶやきが他に誰もいない男風呂にこだました。

30分近く湯船につかり、すっかり黄色いハチマキのことは忘れて部屋に戻った。ドアを開けたら一斉にクラッカーが鳴った。

「おめでとー!」

私の誕生日を祝おうというサプライス企画の始まりだった。山川だけでなく、全員がそれぞれ水色と色とりどりのハチマキをしていた。首にはキラキラとしたモールを巻き、短パン姿である。CDラジカセから20年前の大ヒット曲、光GENJIの『パラダイス銀河』が流れ始め、6人は歌い、踊った。あのハチマキは光GENJIのコスプレだったのだ。光GENJIは一人一人イメージカラーが決まっていたから、黄色いハチマキをしていた山川は佐藤敦啓さん扮していたことになる。

「相澤さんの誕生日の準備でみんなヒーヒー言ってますよ・・・・」

3日前、広報部の新年会にゲスト参加したときに、グループ絆のメンバーの一人である大久保がポロリと漏らした言葉の意味がわかった。ローラースケートこそ履いていないが、光GENJIの振り付けをしっかりコピーしていた。かなり練習してきたんだなと感じさせる動きだった。

このブログの右上の方にある私のプロフィール欄には、好きな言葉として「振り向くな振り向くな後ろには夢がない」(寺山修二)、「しゃかりきコロンブス」(光GENJI)の二つが並んでいる。「しゃかりきコロンブス」は『パラダイス銀河』の中のワンフレーズである。私としては、「振り向くな・・・・」のあとに「しゃかりきコロンブス」が並んでいたら何となく面白い気がして書いただけなのだが、「パラダイス銀河は相澤にとってかけがえのない曲らしい」という受け止め方をされ、誕生日を祝うのにはこの曲しかないということになったようだ。

私の寝起きを襲う計画だったらしいが、私が予想以上に早起きだったため変更を余儀なくされたということだった。山川が私にハチマキ姿を目撃されて部屋に逃げ込んだ時には「ヤバイ!相澤さんがこの部屋に入ってきたら計画がばれる!」と全員慌てて布団にもぐり、寝たフリをしてごまかそうとしたそうだ。どう考えたってそんなごまかし通じるわけないのに・・・・。ハチマキして寝るヤツなんかいないもんな。

一心腐乱に踊る人、ちょっと顔を赤らめながら踊る人、気持ちに体がついていかない人、ダンスのレベルとはウラハラにものすごく満足感いっぱいの表情で踊る人、そんな人たちを横目に「みんなアホやなー」と苦笑しながら踊っている人。みんなのバラバラぶりが面白くて大笑いした。

曲が終わると、なんかケーキみたいなものの上で燃え盛っている38本のロウソクを吹き消すよう促された。私が部屋に戻るのが予想以上に遅かったのか、すでにかなり真っ黒に焦げてロウが垂れまくっていたが、そのケーキみたいなものはよく見ると知立名物の大あんまきなのだった。こんなところでそんなヒネリはいらないんじゃないかなーと思いつつ一気に吹き消した。

ここまで一生懸命に誕生日を祝って貰うことなんて滅多にあるものではない。皆さんだって、額に汗しながら人の誕生日を祝ったことなんてことないでしょ?胸に感謝の思いが込み上げてくる。しかし、それと同時に相変わらずスッパイものも込み上げてくるので、再び横になることにした。みんなは朝食を食べに下の部屋に行き、私一人部屋でしばらく寝ていたが、チェックアウトの時間が近づくと女子たちが私を起こしにきた。

「これに着替えてください」

渡されたのはジーンズを裁断して作った短パン、白いソックス、キラキラモール、そしてハチマキ。俺も仲間に入れということか。光GENJIは7人。今回のツアーのメンバーも私を入れれば7人だ。ハチマキの色はピンクだった。ということはもしかして・・・・・。

「相澤さんはカーくん(諸星和己さん)です」

サプライズイベントはここからが本番だったのである。

つづく

2007年02月09日

日間賀島de光GENJI その2

あいざーのぶお38周年記念スペシャル・のぶお、38歳の冬』と題して『パラダイス銀河』をBGMに、ここ日間賀島で私のプロモーションビデオを撮影するという。一体誰に向かって、何をプロモーションしようというのか?

「是非、お見合いの時に相手に渡して下さい。相澤さんのいいところをこれでアピールするんです」

お見合いの予定もないし、私のいいところアピールするのにこの衣装というのはありえない。渡されたジーンズの短パンを穿くとジャニーズらしからぬ毛脛が露出した。そのくせ頭にはピンクのハチマキ、首にはキラキラとしたモールを巻いているのである。気持ち悪いんである。ただでさえ二日酔いで気持ち悪いのに・・・・。

それに外はとても冷たい風が吹いていて到底短パンなんかで耐えられるものではなかった。みんなはちゃんとストッキングなどで防寒しているけれど、こちらは素足である。歯をガチガチさせて震えていたら、事業部・加藤(♀)がヒザの上まである長いレッグウォーマーを貸してくれた。女の子がショートパンツを穿くときのためのものである。本来ヒザ上ぐらいまでしか上げないものなのだろうが、自分の男らしい太ももが剥き出しになるのが気持ち悪くて、加藤には申し訳ないけれど、かなり上の方まで強引にグイグイ引っ張って穿いていたら、ふと私の姿に目を留めた大久保が大声で叫んだ。

「イヤーッ!もう穿けなーい」

レッグウォーマーは加藤のものではなく、大久保からの“又貸し”だったのだ。

つづく

2007年02月13日

日間賀島de光GENNJI その3

宿から5分ほど歩くと港のそばの海岸にステージ状のバルコニーがあり、最初の撮影ポイントに決まった。このバルコニーの上で、私も含めてさっきの「パラダイス銀河」を踊るという。

「えー、マジで・・・・・」

「踊る阿呆に見る阿呆、どうせ阿呆なら・・・・」という文句があるが、踊る阿呆と見る阿呆の間には実はかなり距離があるんだなーということに初めて気が付いた。さっきは見てるだけだったから気楽に楽しめてよかったよなー・・・・。何かもう遠い目でバルコニーの向こう側に広がる海を眺めた。

カメラをセッティングするメンバーたち。私は「これ練習してください」とインラインスケートを渡された。光GENJIといえばスケートは欠かせない。「なるほど・・・・。これを履いてみんなの周りを適当にぐるぐる滑って光GENJI感を出すのが俺の役目か。そもそも振付け憶えてないからみんなと一緒に踊るの無理だしね。何にせよ踊らなくていいみたいだな」と、ほんのちょっとだけ安心してスケートの練習を始めた。

もともとインラインスケートには挑戦してみたかったので、滑り出したら楽しくなってきた。悲しい格好をしていることも、二日酔いの気持ち悪さもしばし忘れ、夢中になって滑っていたら、やがてみんなもインラインスケートを取り出し始めた。えええーっ!スケートも人数分用意してあるのー!!!すっげえ驚いた。さっきは部屋でスケートなしで踊ったが、今度はちゃんとスケートを履いて踊るという。この日に備えて、みんなで夜の駐車場でスケートを履いて「パラダイス銀河」を踊り込んできたそうだ。予想以上に本格派(のバカ)である。

それにしてもインラインスケート7足といえばかなりの大荷物である。撮影機材や衣装だってある。どうして私はそんな大荷物が宿に運び込まれていたことに気付かずにいたのか?訊けばメンバーたちはそのためにかなり知恵をしぼったそうだ。

今回は2台の車に分乗していたのだが、私が乗らない方の車に前もってインラインスケートや撮影機材など大量の荷物を載せておいたうえで、2台の車が離れ離れになるための作戦が実行された。

日間賀島に程近い店でみんなで一緒に昼食を取ったのだが、食後その店から出てすぐ、運転していた大久保がトイレに行きたいと訴えたたため、私の乗っていた方の車だけ引き返したのである。そして、大久保のずいぶん長いトイレタイムの間にもう一台の車に乗っていたメンバーは宿に先着し、荷物を運び入れたのだった。

このずいぶん長いトイレタイムを私が不審に思ったりすることがないように大久保がとった作戦は、あらかじめ「いかに自分のお通じの状態が悪いか」を訴えておくというものだった。・・・・食事中えんえんとお通じの話ですよ!確かに作戦は成功したかもしれないが、犠牲にしたものも大きかったと言わざるをえない。

つづく

2007年02月14日

日間賀島de光GENJI その4

意外といっては失礼かもしれないが、山川のローラースケートの腕前はかなりのものだった。カリフォルニアの風を感じさせるというか、ジーンズの短パン姿がほどよくリゾート感を醸し出し、三河湾ではなく、ローラースケートの本場・アメリカ西海岸に来ているかのような錯覚を起こさせる。あの黄色いハチマキも小粋なバンダナに見えた。

一方、そのほかのメンバーは練習してきたわりにあまりうまくなく、へっぴり腰だったり、時にはダイナミックにコケたりした。あまりにもスッテンコロリンという擬態語がピッタリなので、腹を抱えて大笑いしてしまう。自分もスッテンコロリンしておきながら。

笑いは体を張ってとるものということを改めて認識させられた気がする。今回のツアーの大きな収穫だ。今後の人生に是非生かしたい。私の頭の中では萩本欽一さんの声が何度もリフレインしていた。十数年前、伊勢戦国時代村で欽ちゃん劇団公演中!というCMの中で流れたフレーズである。

「みんな、笑いの汗をかいてるよ」

・・・・・何のために?とかって聞かないで。

つづく

2007年02月15日

日間賀島de光GENJI その5

簡単に振り付けを教わっただけでいきなり本番に突入。「YOU、やっちゃいなよ!」大切なのは勢いである。

みんなスケートを履いていたけれど、狭くてデコボコしたバルコニーの上に大人数が乗っているのでぶつかるのが怖くて滑れない。みんな小またでヨチヨチ歩くだけである。

特に全員が前の人の肩に両手をかけて列を作る“ムカデ”のパートはひどかった。本来このパートは光GENJIがお手本としたミュージカル、スターライトエクスプレスの疾走感を最も残している部分であり、7人が7両編成の特急列車のように見えるところだったはずなのに、我々といえばまるで生まれたての小鹿がムカデを作っているようなのだった。

ムカデの列はやがて先頭の人が最後尾の人にくっついて円になる。本来ステージいっぱいに広がってグルグルとダイナミックに回るのだが、我々はあまりにも小股でヨチヨチ歩くので前後の間隔がどんどん狭くなり、円がみるみる小さくなる。さらになぜかこの円がどんどんどんどん左にずれていくので、VTRで見てみると画面の右半分に誰もいない状態がしばらく続いたのだった。

「ひでえなー」と言いつつ、一発OKだ。面白ければそれでいいのだ。しかし、これで撮影終了ではない。いかにもアイドル風にローラースケートで海辺の舗道を滑走しているシーンや砂浜で戯れているシーンなど、場所を変えて次々に撮影していく。移動は徒歩であり、すれ違ったカップルに小声で「イタイ」と言われたりした。

階段に並んで左右に上体をゆらしながら「♪ランラランランランラン~」と歌うシーンも撮影した。ちょっと想像して頂きたい。エメラルドグリーンの美しい海からカメラが右にパーンしていくと30代のカラフルハチマキ集団が「ランラン」しているさまを。

ここまで撮影して一旦昼休み。バカも休み休みにしないとね。港の近くの食堂でラーメンを食べる。あっさりした醤油スープが二日酔いの体に優しく染み渡っていく。これでようやく二日酔いから開放された。しかし、それは同時に午後からは完全にシラフの状態であんなバカバカしいことをしなくちゃいけないということでもあった。

つづく

2007年02月18日

日間賀島de光GENJI その6

午後の撮影の中心は私が走るシーンだった。今回のプロモーションビデオには歌ったり踊ったりするシーン以外に、私が日間賀島でマラソンに挑戦するというサイドストーリーが用意されていたのである。

「それはやっぱり『しゃかりきコロンブス』な感じを出したいから?」

私が走る必然性をディレクターである大久保に聞いてみたが、「いや、別に何となく・・・」という答えだった。

たとえ「何となく」という理由であっても、ただ走るだけなら大したこともないのでサラっとこなせるが、今回非常に私にとってつらかったのは、「日間賀島の人々の声援を受けて走る」シーンを撮影することだった。

日間賀島の人々は大変フレンドリーで、頭にカラフルなハチマキを巻き、首の周りにキラキラしたモールを巻いて、ジーンズ短パンにローラースケートという出で立ちの我々に対しても決して冷たい視線を浴びせるようなことはなかった。むしろ「寒いのに大変だね」などと優しく声をかけて下さるのだが、そういう人たちと出会うと、メンバーたちはこの日のために用意しておいた私の顔写真や名前が入ったウチワを渡して、「それを振りながら『伸郎、頑張れ!』って言って貰えませんか?」とお願いするのだった。そして私はウチワを振る人たちの前を走らされるのだ。

こんな恥ずかしいことをしている時は『匿名希望』と相場が決まっているはずなのに思い切り名前を呼ばれることになった。中には「いつも見てるよ!」などと声をかけてくださる方もいらっしゃった。正体バレバレである。

それにしても日間賀島の人々の温かさよ。何百メートルも追いかけてきて忘れ物を届けてくれた人もいたし、荷物を預かって頂いていた宿のご主人も撮影終了後我々が荷物を取りに行くと「風呂入っていきなさいよ」と言ってくれた。

朝10時から夕方4時まで冷た~い風が吹く中続いた撮影。冷え切った体を湯船で温めながら「この島の人々の温かさがなかったら、撮影はもっと厳しいものになっていたに違いない」としみじみ思った。観光客の人たちの視線は冷たかった。港に観光船が着くたびに、我々は冷たい視線のレーザービームを大量に浴びた。むしろそういう反応が普通なんだろうと思うから恨みには思わないけれど、もし島の人々にまであんな冷たい視線を浴びせられていたら、さすがに今回の傍若無人なメンバーであってももっと早々と撮影を切り上げていただろう。

女風呂ではメンバーの女子たちが「パラダイス銀河」を歌っていた。撮影の余韻に浸っているようだ。とても下らないことに一生懸命取り組むという特殊な体験を共にしたことでメンバーの結束はさらに高まった。そのままウチに帰るのが淋しく感じられ、その晩もみんなで焼肉を食べに行った。さんざん海の幸を堪能したばかりだというのに。

数日後、大久保の編集でプロモーションビデオが完成した。見事にどこに出しても恥ずかしい作品になっていた。見た目とやっていることとのギャップ。見ているとカーッと熱くなる。顔ばかりでなく全身が赤面する感じ。日間賀島名物のタコの丸茹でになった気分だった。

おしまい

2007年02月23日

最近観た映画についてつれづれなるままに

『バブルへGO!!タイムマシンはドラム式』

タイムマシンで17年前に戻る話ですが、私は5秒前に戻りました。MajiでKoiする5秒前に。それぐらい主演の広末涼子さんがいい感じでした。親しみやすさとキレイさのバランスがいいんですぞ。

阿部寛さんも相変わらず格好いいです。最近手数の多いアクション映画が多い中、この映画の乱闘シーンの阿部さんは一発のパンチで相手を沈めていきます。これほどのパンチが繰り出せるのは、初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリー以来ではないでしょうか?

『どろろ』

こちらは手数の多いアクションシーン満載です。もちろんそれはそれでカッコいいのですが、化け物たちがやられた後爆発するので、若干仮面ライダーっぽさを感じてしまいました。化け物たちの造形もショッカーの怪人たちみたいだし。

そういえばウルトラマンの怪獣も爆発するなあ。何でだろう?

やっぱりいつまでも屍がさらされてたりしたら後味悪いからですかね?

もしウルトラマンの怪獣たちが爆発しなかったら、死体処理とか、屍臭とかで周辺住民は大弱りですしね。

ウルトラマンといえば、先日ウルトラセブンに変身する夢を見ました。変身して巨大化したはずなのに、相手の怪獣が10倍くらい大きいので「おまえ、この世界の約束事がわかってないなー」と怪獣を怒鳴りつけようとするのですが言葉にならず、「ジュワッ!」という声しか出てこないのです。

さらにもう一体怪獣が現れるのですが、そいつが何とアニメーションなのでした。2次元の相手とどうやって闘えっていうんじゃ!と頭を抱えているうちに3分が経過してしまいました。

『硫黄島からの手紙』

こちらは命を落としていった方々の姿がリアルに描かれます。それなのに、ああ、それなのに、私の隣に座っていた二十歳前後と思われる女の子2人組は映画が終わった瞬間に「けっつ痛ええーっ!」と大声で叫んだのです。あんなに傷つき、苦しみながら死んでいく兵士たちの姿を見たあとに「けっつ痛ええーっ!」って!そりゃ多少長めの作品ではありましたが、座席だってクッション効いているわけですし。

「貴様、そこへ直れ!」

思わず憲兵モードで睨んでしまいました。一瞬ですけど。

さらにその子たちは「映画館来なくてもDVDでよかったかな」などと話し合ってました。何かホントに娯楽作品を観に来たスタンスなのです。この作品はそんな“娯楽”として受け止めるべきものじゃないように思うんですけどね・・・・。

『バッテリー』

この作品はDVDで一人で観たほうがいいかも。だってそのほうが、思い切り声をあげて泣けるから。私は映画館で観たのですが、込み上げてくる嗚咽を抑えるのに苦労しました。一度抑えきれず「ウッ」という声を漏らしてしまいました。

でもやっぱり映画館で観たほうがいいですね。あの投球シーンの迫力は映画館で味わうべきでしょう。今まで観た野球映画の中で一番、ピッチャーの投げる球が速く感じられました。ダントツです。ちょっとしたキャッチボールの球ですら、ピシュッ&ズバッです。気持ちがこもっていました。

野球というのはピッチャーや野手が投げたボールをキャッチャーやファーストなど他のメンバーがしっかり受けることでアウトを取るスポーツです。投げるのは球だけではありません。気持ちを投げかけ、それを受け止めることによって完成するスポーツなのだということを、この映画を観て改めて強く感じました。野球って素晴らしい。それに比べ他のスポーツは・・・・。高校時代にたまたま耳にしたバレーボール部員とバドミントン部員の会話が思い出されます。

バレー部員「いやらしいスポーツだよなー、バドミントンは。相手のいないとこばっか狙って打つんだもんな」

バドミントン部員「バレーだってそうじゃん」

さてキャッチボールの1球1球にまで気持ちがこもっていた『バッテリー』ですが、この映画の監督はどうもそういう細かいところまでピシッとしていないとダメみたいですね。中学の授業シーンの黒板の文字がやけにきれいにしっかり書かれていたのを見てそう思いました。「神は細部に宿る」といいます。そういったことの積み重ねがあの映画の凛とした雰囲気につながっているのかもしれません。

凛としているといえばヒロインの蓮佛美沙子さんです。「ムムッ!大林宣彦監督の『時をかける少女』に出演していたころの原田知世さんに通じるものがある。これは要チェックですぞ」と思い、帰ってからネットで検索したら、原田知世さんと同じで角川映画のオーディションがきっかけでデビューした子で、夏にはまさに大林宣彦監督の転校生のリメイクにも主演するそうです。自分の目が大林監督と一致したのが嬉しくて、周囲の人々に「俺って大林目線なのよ」と自慢してしまいました。

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プロフィール

【最近面白かった漫画】
「三月のライオン」
「とめはねっ!」
「宇宙兄弟」
「モテキ」
「へうげもの」
「もやしもん」
「こさめちゃん」
「犬のジュース屋さん Z」

【好きな言葉】
「振り向くな、振り向くな、後ろには夢がない」(寺山修二)
「しゃかりきコロンブス」(光ゲンジ)

【担当番組】
ニュースデータで解析!サンデージャーナル、特番など

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