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2007年10月05日

河口湖でブラックバスを釣ろう! その1

このブログにも再三登場しているテレビ愛知の仲良し集団、『絆』が分裂の危機を迎えていた。『絆』は平均年齢34歳の♂3人、♀5人で構成されているのだが、そのうち♀4人が『絆女子部』を名乗り、4人だけでバリ島へ行くというのだ。

「このままではちょっと悔しくないですか?」
こんなメールが届いた。留守番組の一人・山崎からだ。
「昨夜岸本と企みました。10月6日(土)、7日(日)、1泊2日で河口湖へブラックバスを釣りに行きませんか?」

こうして、取り残された3人の男、山崎、岸本、相澤と、女子なのに残されてしまった仁村の4人が河口湖に行くことになった。

河口湖畔のコテージに泊まり、バーベキューをして、ブラックバスを釣るということだけは山崎と岸本の間で決められていたようだが、詳しいことを決めるために一度みんなで集まって、飲みながら相談することになった。

ところが、みんなで集まろうと決めたはずの日の当日の夕方になっても誰からも集合時間や場所のお知らせが来ない。来なければ自分でしきればいいのだが、誰も動かない。今回は私も含め「しきろう」という意思をほとんど持っていないメンバーばかりだということがすでにハッキリと現れていた。

それでもやっと山崎から集合場所を指定するメールが来て、夜7時30分、会社の近くの居酒屋に集まった。


「とびっきりのネタ仕入れてきましたよ」
店に入り席につくなり、岸本が何やら自信満々の笑みを漏らす。
「飲んでから話しますよ」
何やねん!飲めなきゃできない話って。とても気になるのでそそくさと乾杯して、岸本の話を聞く。
「ブラックバスが食べられる喫茶店があるらしいっすよ」
・・・別に食べたくない。
と、簡単に岸本の案を否定したわりに、他の人間は誰も何も河口湖周辺のレジャー情報を持っていなかった。

『絆』では過去3回、旅に出ているが、今までは旅の前のミーティングには必ず何人かが行き先に関しての資料をどっさり持ってきていたのだが、どうもそういうことをしてくれるメンバーはみんなバリ島の方へ行ってしまったようだ。きっとバリ島ツアーはてんこもりの旅なんだろうなあ。それに引き換え河口湖組は「河口湖には何があるの?」と聞いても誰も何も答えられない。したがって集まったところで会議にならないのだった。
「キッシー(岸本)てあっちの大学だったよね」
仁村が岸本から情報を引き出そうとするが、岸本は山梨大学ではなく山形大学の出身なので、残念ながら期待に応えられないのだった。

そもそも何で河口湖なのか、ブラックバス釣るのなら琵琶湖で十分じゃないか?
そんな疑問を山崎にぶつけてみた。
「琵琶湖の周辺にはいい感じの宿泊施設が見つからなかったんですよね」
そんなことはないだろう。琵琶湖の周りにもいいホテルぐらいあるはずだ。
「いや、コテージが見つからなかったんすよ」
コテージ!私たちを置いて海外へ飛び立った絆・女子部はバリ島でコテージに泊まるのだった。そのバリ島組への対抗意識だけでコテージにこだわった結果の河口湖なのだった。

会議は早々に煮詰まった。煮るべき材料がないので煮詰まるというより、鍋を空焚きしていると言った方が正確かもしれない。
「・・・とりあえず役割決めよっか」
山崎が別の切り口から会議を進めた。
「写真係はニム(仁村)ね」
本題は置いておいて、すごい枝葉から決まった。
「やったー 何か役割与えられると嬉しいっ!カメラ二つ持っていこう」
必要以上に張り切る仁村。何のために2台持っていくのかわからないが、本人が楽しそうだからいいか。


2日目の午前中にブラックバスを釣ることだけは決まっていたので、つづいて「2日目の朝は何時に起きるか」を話し合うことになった。
「5時」
えーっ!やはり釣りは早起きしなくてはいけないものなのだろうか?でも一日目の夜は遅くまで飲むに決まっているのに翌日の朝早起きなんて出来るわけがない。
「朝焼けで赤く染まる富士を見たくないすか?」
まあ、見たいが、私が心配しているのはそう発言している山崎が起きられるのかどうかだ。彼の寝起きの悪さはいままでの旅でも散々目の当たりにしてきている。
「やっぱ4時半かな」
その山崎がなぜさらに早い時間を提案するのか。4時半と決められたら私は確実に4時半に起きるだろう。でも、そのあと結局他のメンバーが起きられなくて30分とか1時間とか待つはめになるのがイヤなのだ。とりあえず5時で話をまとめた。

「ちなみにどうやって起こされるのが一番いい?」
山崎は愛読書が「クローズ」という武闘派である。親切に起こしてやってるのに「うるせえぇ!」と拳にものを言わせられたら堪らない。お好みの起こし方を聞いておく。
「お母さんに起こされる感じで・・・・」
山崎の意外な答えに岸本が応じる。
「わかりました。フライパンをお玉でカンカン叩きながら朝ですよーって感じすね」
余計な荷物が増えてしまった。

2日目は釣りでいいとして、初日はバーベキューだけでいいのか。他にイベントはないのか?
「肝試し」
山崎が思いつくままに口にする。
「富士山に登る」
「登れないです」
すぐさま岸本が否定したが、山崎は納得しない。
「何で?勝手に登ればいいじゃん」
「閉ざされてます」
「誰が閉じてんの?」
「富士山です」
「富士山が自分で?」
山崎の疑問は疑問のまま残された。河口湖及び富士山周辺についての情報がまるでないのだから仕方がない。

結局我々はバーベキュータイムを充実させることで初日を過ごすことにした。
とにかく提案だけはする男、山崎からまた新たな提案があった。
「はんごうすいさんしようか?」
飯盒炊飯のことだった。名前を間違えちゃってるってことは今までやったこともないんだろう。
「そしてそれぞれ自慢のカレーライスを作る!」
「えーっ!みんな料理とかできるの?」
「あたしリンゴの皮とか剥ける」
仁村が胸を張って答えた。
「ちょっと待って下さい」
岸本が何かに気付いたようだ。
「カレーだと食べるのに10分もかからないですよね。それで終わっちゃいますよ」
なるほど、バーベキューの良さは時間をかけて食べられることなのだ。結局普通にバーベキューすることになった。

・・・今回の文章は「結局」ばかり使っているなあ・・・。

続いて初日の集合時間が決められた。8時集合という案も出たが、山崎が「仕事以外でそんな早起きしたことない」というので9時に決まった。そんな人間がさっき「2日目は4時半起床」と主張したのだ。すごいよね。

「出発時間が決まればほとんど決まったようなもんだ」と言い切る山崎。
いやーどうなんだろう。9時に出発してまっすぐ河口湖に向かうとしたら、バーベキューは4時に始まってしまう。
「じゃあ、4時に最大限おなかをすかせておけるように、早目にどのサービスエリアで昼食を取るか考えなきゃいけませんねー」
会議は意外な展開を見せ、富士宮のサービスエリアのメロンパンが有名だが、そこで食べてしまうとおなかが減らなくなってしまうので、夜食用にとっておくことなどが決められた。
また、朝の集合時間までに朝食を済ませておくかどうかについても真剣な議論がなされたのだった。

「よーし、じゃあおさらいしようか?」
山崎が仁村にこの会議で決まったことを発表するよう促した。
「まず集合時間は8時で・・・・」
いきなり最初から間違えていた。

つづく

2007年10月09日

河口湖でブラックバスを釣ろう その2

ほとんど実のない会議もかれこれ3時間を越えた。
もうこれ以上何かが決まることはないだろうが、飲み足りない我々は別の店に入った。今度は小洒落たレストランバーだ。一軒目の居酒屋の料理がまずかったため、まだお腹がすいていた我々はナチョスとペンネ・アラビアータを注文した。

出てきたナチョスに岸本がタバスコを振り掛ける。
「タバスコっていうのはナチョスにかけるか、トマトジュースにちょっと垂らすのが世界標準で、ピザにかけるのは日本人くらいなんだぜ」と私が得意の薀蓄を語っている間中もずっとタバスコを振り続けている。
「そのぐらいにしとけよー」
岸本からタバスコを取り上げてテーブルの上に置いたら、そのタバスコを手にした仁村がまたジャンジャン振り掛ける。仁村は人が何か楽しそうにやっているのを見ると、自分もやって見たくなる性質なのだ。赤ちゃんの心を持つ女なのだ。
ナチョスはすっかり罰ゲーム用の食べ物と化した。みんな大汗をかきながら食べた。

「このペンネ・アラビアータ、滅茶苦茶辛いっす」
続いて出てきたペンネ・アラビアータを食べながら岸本が涙を流していた。
ええーっ!なぜペンネまで?ナチョスのようなことにならないよう「ペンネにタバスコかけるのは禁止」と固く命じておいたはずなのに・・・・。よく見ると岸本の取り皿は真っ赤だった。さっきのナチョスから滴り落ちたタバスコがたっぷり残っていて、そのせいでペンネまで大変なことになってしまったのだった。


「相澤さんも竿買いましょうよー」
タバスコの威力で血行が促進され酔いが回ったのか、岸本がしつこくしつこく私に竿を買うことを薦めてきた。今回のメインテーマはブラックバス釣りである。岸本と山崎は中学生の頃から釣りを嗜んでおり、釣り竿も持っていた。私は釣りに興味もないし、今回もレンタルで済ますつもりだった。
「絶対買えば愛着が湧いてくるんですよ。楽器とかだって、思い切って買うと愛着湧くでしょ?」
「いや、俺昔エレキギター買ったけど、サッサと一年半で売り飛ばしたよ」
「楽器と釣具は違いますよ!」
楽器の話持ち出したのはそっちだろうが!もうわけがわからない。

このメンバーで本当に大丈夫なのだろうか?本当に初日はバーベキューだけなんだろうか?グダグダになってしまわないんだろうか?不安いっぱいで帰路に着いた。

「そういえば富士山って五合目まで車で登れるんじゃなかったっけ?」
ウチに帰ってから急に思い出した私、富士山も含め、あらためて河口湖周辺の観光スポットを調べてみた結果、白糸の滝、富嶽風穴、鳴沢氷穴などという魅惑のスポットも発見し、早速翌日他の3人にメールで報告したところ、山崎から「そーだ、白糸の滝はスゲかった」というメールが、仁村からは「私も穴とか滝とか行ったことあり。確かオススメです」というメールが帰ってきた。
きのう言ってくれよーん。なんで行ったことがあるのにあの会議の席で思い出せないかなー。
仁村のメールは「富士山はやはり登りたくなると思います。そこに山があるから」と続いていた。登山家か!
そして岸本からは「尻が・・・・熱い」という返信があった。昨夜のタバスコのせいらしい。

つづく

2007年10月10日

河口湖でブラックバスを釣ろう その3

土曜日の朝9時。いよいよ河口湖への旅の始まりである。

「バリ島組はツアー代金だけで18万円かかるらしいですよ。俺たちは3万円で楽しめるんですからね。俺たちの勝ちっすよ」
岸本の言葉に力強くうなづくメンバーたち。それで勝ちとしていいかはわからないが、メンバー一人一人が楽しい旅にしようと心掛ければ少しはバリ組に近づけるかもしれない。しかし、集合したレンタカー店でこれから乗り込む小型SUVを前にしてとても憂鬱になっているヤツがいた。

「一念発起して37歳といういい年になってから免許を取ったクセに、結局十数回運転しただけでペーパードライバーになったのはどこのどいつだ~い?・・・・・アタシだよっ!」

アタシだ。アタシが前回車の運転をしたのは3月。それ以来一回もハンドルを握っていないのだ。もう運転するのが怖い。しかし今回のツアーでは私も含めドライバーは3人。目的地までの距離を考えると「俺は運転しないから、ヨロシク」と言って他の2人を納得させることは出来なかった。
誰が運転するかはSAなどで止るたびに3人でジャンケンをして決めることになっていた。もうずっとジャンケンに勝ち続けるしかない。そのための研究をしてこの日に臨んだ私だった。

こんな説があるのをご存知だろうか?
「攻撃的な性格の人はグー、受身タイプの人はパーを多く出す傾向がある」
今回のメンバーに当てはめれば、サディスティックなところがある山崎はグー、その山崎にいつもいたずらされている岸本はパーを出す確立が高いはずである。

そう決め付けて臨んだ結果、2回目のジャンケンで早くも負けた。

「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」
エヴァンゲリオンに初めて乗り込む前の碇シンジのように「逃げちゃダメだ」というセリフをノーブレスで5回繰り返して、ようやく運転席に座った。

東名高速を一時間。緊張したが、まあ無難な運転が出来た気がする。最後にSAの駐車場に停める時に「ねえねえ、レバーのところのPって何だっけ?」と聞いて、助手席の岸本を唖然とさせたけれど。


つづく

2007年10月11日

河口湖でブラックバスを釣ろう その4

三番目に運転席に座ったのは山崎だった。
私は助手席で山崎のiPodを操り、DJを担当した。DJといっても好きな曲を流すだけだけど。
山崎のiPodには最新のヒット曲からお洒落な洋楽まで網羅されていたが、DJ相澤にとってゴキゲンなナンバーといえば80年代のアイドルの曲である。
ゴキゲンな相澤とは対照的に静まり返る後部座席。
「この曲も・・・・知らないっすねー」
後部座席の岸本と仁村は私より9歳だか10歳だか年下であった。
確かにジェネレーションギャップはあるだろうが、流れていたのは小泉今日子さんのベストアルバムだ。超有名な曲ばかりだ。いくら岸本と仁村が若いからといって知らないわけがない。試しにイントロクイズをしてみることにした。

・・・・・・イントロクイズにならなかった。
小泉今日子さんの曲は「ヤマトナデシコ七変化」「渚のハイカラ人魚」「艶姿ナミダ娘」「スターダストメモリー」「夜明けのミュウ」など、歌い出しから潔く単刀直入にタイトルそのままの曲が多いのに、そこまで聴いても「わかんないっすねー」しか言わないのだ。
やっぱり知らないということなのだろう。
もっともそのあと「ヤング限定問題」として、気志団、湘南乃風、大塚愛、オレンジレンジでも出題してみたが、やっぱり一問も正解できなかったので、単に古い曲だから知らないということではないようだ。

富士宮で東名高速を降りて、白糸の滝を見に行く。
「どこに隠れてるんだ・・・・」
もうかなり近くまで来ているはずなのに、雲が多くてここまで富士山の姿を見ることが出来ずにいた。
ところが、滝を見て駐車場に戻ってくると雲がだいぶ少なくなっており、私が予想していたところより、その倍も高いところに、青い頂きがすっと見えた。おどろいた。やっていやがる、と思った。

これからあの大きな山の五合目まで登るのだ。我々は売店でご当地限定の「お茶・わさびポテトチップス」を購入した。登るにつれて膨張していくであろうポテトチップスの袋を観察するためである。

つづく

2007年10月12日

河口湖でブラックバスを釣ろう その5

ポテトチップスの袋はみるみる膨らんだ。一度、本来の目的を忘れた仁村の手によって開封されかけたが、無事五合目到着時にはパンパンになった。

「富士山は近くで見るより遠くで見た方がずっといいなあ」
わざわざここまで登ってきた意味を全否定するようなコメントが山崎の口から漏れた。
今年の初冠雪はまだなので、富士の頂きはまだ赤茶色だった。それでも五合目まで来るとかなり寒かった。観光客たちはジャンパーやウィンドブレーカーを着込んでいた。私も長袖シャツの上に上着を着て、ファスナーを首下まで上げた。
「こんなに寒いのにアイス食ってるバカがいますよ」
そういう岸本はTシャツ一枚しか着ていない。どっちがバカなのか。

富士山を降りて、スーパーでバーベキュー用の食材を買い、コテージへ向かう。
コテージは何棟もあったが、バーベキュー場は一箇所で、そこに宿泊客たちが集まり、各グループごとにテーブルを囲んでいた。
我々の周りは皆20代前半の若者グループだった。グループ交際祭りである。若い男女の恋の駆け引きが、酔いが回るにつれて露骨になっていく。
羨ましい。
自分も若いうちにそういうことしていたなら「俺も昔はあんな感じだったなあ」と笑って見守ることができるはずだが、「なぜもっと若いうちにバーベキューとかしなかったんだ」と隣のグループを横目で見ながら、ずっと後悔し続けていた。


やがて隣のグループはホイルに包んだ食べ物を出してきて、鉄板の上で焼き始めた。これもまた羨ましい。我々のグループにはそういう下準備をしてくる者はいなかった。味付けはスーパーで買った焼肉のタレ一辺倒であり、おまけにペース配分を間違え過剰にソーセージを用意してしまい、最後の方は飽き飽きしながら無理やり口に運ぶ状態になっていた。

バーベキューを終え、コテージに戻る。
山崎がギターを持ってきていたので、みんなで歌を歌った。最初の曲は私のリクエストで松田聖子さんの赤いスイートピーだった。

「何で赤いスイートピーなの~?」
仁村に突っ込まれた。
何でだろう?
もしかしたら、さきほどのグループ交際への羨ましさが私にこの曲を選ばせたのかもしれない。ああいう恋の駆け引きをエンジョイできないタイプの私。付き合った日から半年過ぎても手も握らないような、恋愛に不器用な男を賛美するこの曲を自分への応援歌にしたかったのだろう。

歌っているうちに気持ちよくなり、そのままコテンという勢いで眠りにつく。
「明日の起床時間は8時ね」
山崎が高らかに宣言した。
あれ?5時って決めてなかったっけ・・・。

旅の前のミーティングで山崎が「出発時間が決まればほとんど決まったようなもんだ」と言っていたが、確かにその通りと言えるかもしれない。あのミーティングで決まったことのうち、実現したのは、結局出発時間だけである。


つづく

2007年10月15日

河口湖でブラックバスを釣ろう その6

翌朝。結局ブラックバス釣りを始めた時にはすでに10時半になっていた。

手漕ぎボートで2時間ほど河口湖の上で揺られたところで帰る時間になった。私は友人の結婚式の2次会パーティーの司会をするために夕方までに名古屋に帰らなければいけないのだ。でも、メンバーの中でただ一人ブラックバスを釣り上げた岸本はまだ名残惜しそうだった。
「そんなに急いで帰らなくても、司会が来なきゃ始まりませんから大丈夫ですよ」
「120人を待たせるわけにはいかないよ」
「俺なんかイベントで4万人待たせたことがありますよ」
山崎も世にも恐ろしい過去を披露して、名古屋への出発時間を遅くしようとするが、断固拒否した。万が一渋滞でもしてたら大変だ。

こんなに誠実に時間に遅れないようにしたのに、河口湖でかなり日焼けして赤い顔をしていたために「相澤さん、始まる前から飲んじゃダメですよー」とパーティー会場で何人にも言われてしまい、非常に心外だった。

相変わらずの巧みなマイク捌きでパーティを盛り上げ、充実感を得ることが出来たが、それとひきかえに河口湖に行った他のメンバーには迷惑をかけてしまった。自分の都合に合わせてわずか2時間で今回のメインイベントのはずのブラックバス釣りを強制終了させたのだ。

申し訳ないなーと思っていたが、3連休が明けて出社すると会社の先輩に「連休中の旅行メチャクチャ楽しかったって、岸本から聞いたぞ」と言われ、ほっとした。よかった。満足してくれていたみたいだ。
「岸本のヤツ、熱弁ふるってたよー『最高でしたよ、琵琶湖』って」

おしまい

(今回掲載した写真は全て仁村カメラマンの作品です)


2007年10月16日

河口湖でブラックバスを釣ろう 番外編

河口湖への一泊2日の旅をおもしろおかしくブログに綴っていたら、バリ島へ行った四人のうちの一人、山川から挑戦状が送られてきました。「河口湖組に嫉妬を感じます。バリ島の旅もブログに書いて下さい!このままでは何だか負けた気がします」というのです。

挑戦状とは穏やかではありません。やや頭に血が上っているご様子。私のブログを高く評価してくれているのはとても嬉しいのですが、私がブログに書かないと負けた気がするというのはちょっと行き過ぎです。もうちょっと冷静に考えてみて下さい。

バリ島の4人がインドネシア料理に舌鼓を打ったのにひきかえ、河口湖組はソーセージだらけのバーべキューです。そちらがナシゴレンだ、ミーゴレンだと、ゴレンゴレンしてるのに、こちらはソーセージソーセージソーセージです。
そちらがバナナボートで爽快に波を切ったのにひきかえ、こっちは手漕ぎボートで波に翻弄されていました。湖といえどウェイクボードの人たちが近くを通ると大きな波が立つんです。おまけに左右均等に漕いでるはずなのに、グルグルグルグル回り続けて船酔いしかけました。
どう考えたって、バリ島が河口湖に負けるなんてことありえないんです。

山川に指定された店に行って待っていると、バリ島組の4人がパソコンを持ってやってきました。デジカメで撮りまくった写真を全て見せようというのです。

ツアーパンフレット通りの美しい空と海、コテージにはサファイヤブルーに輝くプール、その回りには美輪明広さんみたいな色をした熱帯の花が咲き乱れており、どの写真も「羨ましいだろー」と語りかけていましたこうなるともう、すね者の私は見る気がしなくなってしまいます。写真から目をそらし、出てきた料理をガツガツ食べ始めました。すると、ちゃんと見ていない私に憤慨した山川の口から「ちっくしょー」という声が発せられました。
ビックリしました。そう言いたいのはこっちですから。

それにしてもこの人たち飲んでばっかです。室内で撮られた写真の片隅には常に「ビンタン」というインドネシアのビールか、「コスモポリタン」というカクテルが写っていました。
なぜコスモポリタンかというと、この4人は「SEX and the CITY」にかぶれているからです。
ニューヨークを舞台に大人の女性の本音に迫ったドラマ「SEX and the CITY」のヒロインは30代の独身女性4人、バリ島組も30代独身女性4人です。バリ島組の4人は「SEX and the CITY」の4人に自分たちの姿を重ね合わせ、お互いをキャシー、サマンサ、ミランダ、シャーロットと呼び合っていたらしいです。ぷぷぷ。
こんなこと言ったらまた怒られそうなので黙っていましたが、セブン、エース、タロウ、レオとお互いを呼び合っていた小学校時代のウルトラマンごっこを思い出しました。

そんな4人が、明かりを落としたコテージで車座になって語り合っている様子を固定カメラで撮影した動画もありました。まさに隠し撮りといった趣です。すでに泥酔していたミランダが「私は束縛されたくないのー」と独白を始めたらしいのですが、私は音声を聞かせてもらえませんでした。恥ずかしくて聞かせられないというのです。そういうところを聞かせてくれたら今回は「SEX and the CITY」みたいなコラムが書けたかもしれないんですけどねー。

面白そうなところは書かせてもらえないとなると、あとに残るのは羨ましさだけです。これではブログに書こうというモチベーションが湧いてきません。ハッキリ「書けません」とお断りしたところ、4人の逆鱗に触れてしまいました。
それでも拒否しましたら「じゃあ書かなくてもいいから、はっきり河口湖組はバリ島組に負けましたって言ってください」と言われました。
ええーっ!
私は「書けない」とは言いましたが、バリ島の方が河口湖より楽しくないとは一言も言ってないのです。むしろ逆です。河口湖とバリ島では最初からレベルが違います。勝負になりません。こちらは最初から白旗をあげているのです。それなのに「負けを認めろ」とはどういうことなのでしょう?白旗をあげているのに「それはクリーム色じゃないのか?」と絡まれている感じです。あまりに理不尽ではないかと思いましたが、相手は4人です。私は泣く泣く要求に従いました。
「・・・負けました」
「イエ~イ!」
イエ~イって・・・・・・・。

(夕陽のタナロット寺院だって)

2007年10月26日

クロマティとバース ナベツネ会長の言葉から思い出したこと

「クロマティ、ちょっとぺタジーニとローズ、ほかは全部失敗してるじゃねえか」
こんなことを巨人の渡辺恒雄会長がおっしゃっていたそうです。

クロマティ。懐かしいですね。その当時の巨人にはもう一人、サンチェという外国人選手がいたのを思い出しました。渡辺会長のおっしゃる通り期待はずれの活躍しかできなかった選手の一人ですが、なぜ巨人ファンでもない私がそんな選手のことを憶えているかというと、高校の友人たちと野球をやって遊んでいたときに、ピッチャーマウンドに上がりながら「サンチェの弟、ヨンチェ」などと言っていたヤツがいたからです。
「サンチェの弟、ヨンチェ」・・・なんと言うくだらなさでしょう。私は一生このフレーズを忘れることができないでしょう。

そんな下らないことを言うやつがいた私の高校時代の話です。
英語の先生が知り合いのアメリカ人を連れてきたことがありました。
私のクラスにはやってきませんでしたが、隣のクラスの英語の授業に姿を見せ、先生の命令で一人ひとつずつ英語で質問することになったそうです。
ほとんどの生徒にとってこれが「人生初の外国人との会話」であり、みんなドギマギしてしてしまい、ロクな質問が出来なかったといいます。

「きょう朝ごはんは何をたべましたか?」と本当にどうでもいい質問しかできなかった生徒は逆に「あなたは何を食べましたか?」と質問を返されてしまい、ドギマギしながら「・・・・お、おでん」と答え、クラスのみんなから「朝からおでんかよっ!」と一斉に突っ込まれることになりました。生徒たちは大盛り上がりですがアメリカ人はきょとんです。

そのアメリカ人は金髪でヒゲを生やしていたのですが、いきなり「アー ユー バース?」と聞いたやつもいたらしいです。「阪神タイガースの選手、バースに似ているって言われたことありませんか?」と聞くだけの英語力がなかったせいですが、それにしてもアホですな。

アナウンサーの動画を見る!

プロフィール

【最近面白かった漫画】
「三月のライオン」
「とめはねっ!」
「宇宙兄弟」
「モテキ」
「へうげもの」
「もやしもん」
「こさめちゃん」
「犬のジュース屋さん Z」

【好きな言葉】
「振り向くな、振り向くな、後ろには夢がない」(寺山修二)
「しゃかりきコロンブス」(光ゲンジ)

【担当番組】
ニュースデータで解析!サンデージャーナル、特番など

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