現在公開中の映画「なくもんか」主演の阿部サダヲさん、水田伸生監督にインタビューしてきました!その模様を敬称略でお届けします。
相澤「竹内結子さんの“蹴り”が見られるとは思いませんでした」
監督「ハハハハ、言っちゃいますか・・・」
相澤「言わないほうが?」
監督「大丈夫です。大丈夫です。あれは当然ト書きにはなかったんですよねー。・・・・テストの間もなかったですね?」
阿部「なかったですね」
監督「本番でいきなり出てきちゃったりするんですけど」
相澤「じゃ、本番でいきなり喰らっちゃうほうはたまんないっていうか・・・」
阿部「いやいやいや。予想してないほうがやりやすいですね」
相澤「ああ・・・・、予想しちゃうと身構えちゃいますもんね」
阿部「そうですね」
相澤「でも結構いいとこに当たってたんじゃないですか?」
阿部「股間のほうに入ってきましたけど・・・・。でもその股間も本当の股間じゃないところ・・・・あの・・・あの・・・あそこには絶対入ってこないという・・・・・だからちゃんとわかってるんですね、位置を」
相澤「すごいですね!」
阿部「すごいですよ。そんなに痛くないし。・・・いいですよね・・・そういうの」
相澤「竹内さんと共演した感想は?」
阿部「本当面白いと思いましたね。イメージとしてあんまりああいう竹内結子さんってなかったんですけど、それがいくらでも出てくるんですよね。瑛太くんのこともいきなり蹴ったりとかしてましたもんね」
相澤「瑛太さんはビックリしてませんでしたか?」
監督「ビックリというよりも、そこでまた瑛太さんの芝居がそれに呼応すると言いますかねー、そこが見てても本当にドキドキ、嬉しくてしょうがない」
相澤「嬉しくてしょうがないということですけれども、監督は本番中もよく声を出して笑っちゃってたそうですね?」
監督「ハハハハハ!名古屋地域にもこの話が届いてますか!」
阿部「届きますね」
監督「撮影所で俳優以外が声を出すっていうのはご法度ですね。常識的には・・・・・・・ほんっとにすいません」
阿部「いつもそんなに大声があがるような撮影現場ではなかったんですけど、唯一『黙れっ!』みたいな怒られている声が聞こえたとしたら、監督が笑ってることに対しての・・・・」
監督「黙れって言われる監督ってねえ」
相澤「一番笑いをこらえ切れなかったシーンはどのシーンですか?」
監督「いくつもあるんですけど・・・・これから観て頂くお客様に期待して頂きたいのは石田あゆみさんですね。あゆみさんの面白さはこらえ切れなかったです。阿部さんも・・・」
阿部「笑ってますもんね。本番中に。完全に笑っちゃってるシーンがあります」
相澤「笑い声がスクリーンに乗っちゃってますか?」
阿部「いや、そこまでは行ってないと思いますけど、恐怖から笑いに変わってってるな、これっていうぐらいはわかりますね」
相澤「ああ、あのシーンですね(観た人はわかると思います。ネタバレになるのでここでは書きませんが)・・・・。石田さんをああいう役で起用されるというのは、もちろん面白くなるという確信があったわけですよね?」
監督「もちろん、石田さんの女優としての実績は確固たるものがありますし、竹内さんや瑛太さんと同じように宮藤さんのシナリオ、世界観を初めて体験される方に少しでも参加して頂いて・・・・。ほんっとに面白いシナリオなんですよ。我々は懸命にその活字の面白さを映像で超えていこうとするわけですね。映像って何なのかっていうと風景を撮ってるわけじゃなくて、お芝居を撮っていることでしかない。お芝居が生き生きと、あるいは皆様の期待を超えられるかってところにかかってると思うんですよね。そのために極力新鮮に演じて下さいと。あゆみさんにいろいろお願いするのに勇気は必要だったんですけど・・・。なぜそんなことを私がしなければならないんだって目できょとんと見つめ返すんですよ。そこを一つ(深々とお辞儀して)お願い致しますと・・・」
相澤「阿部さんは宮藤さんの脚本を初めて体験される方を何回も見てらっしゃると思うんですが、楽しんでらっしゃる方が多いんですか、それとも戸惑っている方が多いんでしょうか?」
阿部「楽しんでる方のほうが多いと思いますけどねー。セリフをずっとしゃべっていくと心地よくなっていくって方が結構いらっしゃるんですよね。僕もそういうタイプですけどだんだんしゃべっていくうちに面白くなってきちゃうっていう・・・。瑛太くんも覚えやすいって言ってましたね。しゃべりやすいし」
相澤「それはやはりリアルっていうか、自然なセリフってことなんでしょうね?」
阿部「宮藤さんも役者の部分ありますからね。しゃべりながら書いてるのか・・・・?書いてるとこ見たことないんでわかんないですけど・・・・あっ、見たことあるか・・・・・でもちょっとそのへんはわかんないですけど」
つづく