相澤 「劇団ひとり監督から見て、役者・劇団ひとりはどうですか?」
   

劇団ひとりさん 「素晴らしかったと思います。ホントに。微妙なニュアンスを『その言い方しかないんだよねー』っていう言い方をするんですよ」
  

大泉さん 「この人はこんなこと言ったあとで言い直さないのがすごいんですよね。『まあまあ、今のは冗談として…』って言わないですから」
  

劇団ひとりさん 「だって俺、本気で思ってますから!
・・・・でもこれやってみてわかったんですけど、当たり前なんですよね。自分が監督だから、監督の演出プラン全部わかってるし、自分で脚本も書いているから、どういうニュアンスでセリフを言ってほしいかっていう脚本家も思いもわかってるわけじゃないですか?だからほぼほぼ理想通りのことはやるんですよね。
でも、劇団ひとりは理想通りのことはやるけど、理想を超えることはまずないんですよね。
大泉さんとか、柴咲コウさんとかはたまにそれをボンッって超えてくれて、『こんなにいいシーンにしてくれるの?』っていうこともあって、撮影の後半はそれをずっと期待してました。
監督としての僕の仕事は、理想に行けないときだけ『こうして下さい』ってお願いするのであって、本来は台本を読んで、役者さんにいろいろ考えてきてもらったのをやってもらって、それが僕の期待以上っていうのが一番いいなあと思いましたけどね」
   

相澤 「お話を伺ってると、次の監督作品も期待したくなります」
  

劇団ひとりさん 「・・・・期待していいでしょうね。ここまでのものを作ったんですから。
・・・・こういうコメントって、もしこの映画がコケたときに使われたら恥ずかしいでしょ」

相澤 伸郎 @ 2014年5月15日 10:11

相澤 「今回大泉さんが演じた晴夫はマジシャンでした。大泉さんが数々のマジックを披露していますが、監督からご覧になって、大泉さんのマジックはいかがでしたか?」
  

劇団ひとりさん 「素晴らしかったと思います。一番最初に大泉さんが練習している風景を見たときは、本当にヘタクソだったんですよ。僕はうまくなっていく過程を見てるので、ひとしおですよね、ここまで立派なマジシャンになられてっていう感動が・・・」

  
大泉さん 「空き時間ずっとマジックですからね。ずーっと練習してました。ずーっとハト出してました
  
相澤 「ハト出すの難しいんですか?」
  
大泉さん 「ハト出すの難しいですよ!やってご覧なさいよあなた!!出ないから!」
  

相澤 「出ないですか?」
 
   
大泉さん 「出ないよ!出てもね、アイツら、はばたかないんですよ。パッと出すじゃない?出たらね、ふんっって普通にいるだけなんですよ。ハトはばたかないとあのマジック、めっちゃ地味ですから。そんなことになってるマジシャンいないから、見たことないだけなんですよ。出した瞬間、パタパタパタっって、必ずなってますから。ところが、ハトは出せばはばたくかっていうと、そうじゃないんですよ。はばたかせるには技が必要なんですよ。それが難しいんですよ」
   
相澤 「技といいますと?」
   

大泉さん 「ちょっとコチョコチョしたりするんですよ。居心地悪いからアイツらはばたくんですよ。出した瞬間にチョチョって胸のあたりをさわったり、わざと落ちるように持ってやるんです。落ちそうになるからはばたくんです。でもあんまりやり過ぎるとホントに飛んで行っちゃうんですよ。その場でパタパタするだけじゃなくて、ホントに飛ばれたら、『あああ!どこ行った?』って、これまたねえー、何かわけわかんないマジックになるんです。バーンって出して、手の上でパタパタしてる。そこで『どうです?』って、ドヤ顔も大事なんですよね」
   
相澤 「それだけ練習したら、ドヤ顔も上手になったんじゃないですか?」
   

大泉さん 「ドヤ顔は難しいですね。僕はなかなかね・・・・。どっちかっていうと、飛んでいっちゃって『ああああ!』っていうタイプの人間なもんだから。」
  

相澤 「でも映画の後半では結構なドヤ顔を決めてましたよね?」
   

大泉さん 「決めてますよ。・・・・・・・・ドヤ顔って言うな!あんないいシーンを!」

  
つづく
   

相澤 伸郎 @ 2014年5月14日 14:47

相澤 「完成した映画をごらんになって、劇団ひとり監督の、特にどんなところにセンスを感じましたか?」
   

大泉さん 「今の時代に96分の映画って、なかなかないですよね?1時間半で見応えのある実写の映画って・・・・。長くするのは簡単・・・・簡単って言っちゃ失礼ですけど、やりたいことやっていくと大体長くなるんですよ。それをあえて短く作るっていうのはねー・・・・。
いろんなところがセンスがよかったですね。


前半は割と曲がかかんないんですよ。普通もっと音楽かかるんですよね。テンポ出したり、客を引き込むためにも。でも、かかんないんですよ、音楽が。それが、僕が演じている晴夫がタイムスリップして物語が展開していくところから曲がかかっていくっていうのもなんか・・・・・(軽く舌打ち)・・・・・センスあんなーって」
   

劇団ひとりさん 「なんでイヤイヤなの!   
  


大泉さん 「かかる曲が少ないんだけど、その分効果的で、まんまと術中にはまっていくんですよね。もう普通の視聴者になってましたね。試写って大概自分の演技を確認するっていうつらい作業でもあるんですよね。『あーあ…』みたいな、『やれやれ』みたいな思いで観たりするものなのに、この作品はホント引き込まれて観てましたね。自分がマジックをするシーンだけは『うううーっ…大丈夫か?』みたいな感じだったけど・・・・・。
出演者をこれだけぐーって引き込む映画ってすごい!って思いましたね。こっちは知ってるんだからね、ストーリーを。・・・・・・大したもんですよ」
   
つづく

相澤 伸郎 @ 2014年5月13日 18:17

5月24日公開の映画「青天の霹靂」で主人公の晴夫を演じた大泉洋さんと
原作・脚本、そして初めて監督を務めた劇団ひとりさんにインタビューしました。
     

相澤 「劇団ひとりさんはどんな監督でしたか?」
   

大泉さん 「本当に初めてとは思えない安定感でしたし、撮影してるときから『この映画はいいぞ!』っていう感じはしてたんですよね。演出もいいし、撮り方もいいし、明らかにいい芝居が撮れてるし、『これは来てるぞ!』と思ってたんですけど、出来上がったのを試写で観たときに本当にもう驚いたというか・・・・ちょっと悔しかったですね。職業監督じゃないわけじゃないですか?お笑い芸人だったり、小説家としても大成功を収めてらっしゃるし・・・・・今回映画監督としてもうまくいったのか!!と思ったらね、何かもう・・・・・・・宣伝するのやめてやろうかなと思いました」
     


つづく

相澤 伸郎 @ 2014年5月10日 16:18

雑談力

2014年3月12日

チャラ夫くん(仮名)はモテます。
彼がモテる理由の一つは、雑談力にあると私は見ています。
  

先日、飲み会がありました。
私は彼と離れた席に座っていたのですが、
飲み会終了後、彼の近くに座っていた女子たちに
彼とどんな話をしたのか、聞いてみました。
  

三人のうち二人は「楽しかったけど、何を話したか覚えていない」と答え、
もう一人は「うーん・・・・・、好きな色の話とか・・・」と答えました。
  


好きな色!
ホントにどうでもいい話してやがんなあと思いました。  
その一方で、
そんなどうでもいい話で盛り上がれるって
やっぱりこの男はすごいなとも思いました。
  


テレビの世界に身を置く私。
限られた秒数の中で有意義な情報を伝えることに専心してきました。
中身のないことは極力、口にしないように生きてきたのです。
しかし、世の中では「何を話したのか覚えていない」と言われてしまう男のほうがモテるようです。
  
その後、チャラ夫君を含めたメンバーで飲みに行く機会がありました。
なかなかの勢いで杯を重ねました。
みんな、ガブガブという擬音がふさわしい飲みっぷりでした。
  

翌朝、私と顔を合わせたチャラ夫君は開口一番こう言いました。
  

「相澤さーん!けさ、すんげえ量のションベン出ましたよー!!!」  
   

うわー、ホントにどうでもいい情報を嬉しそうに・・・・


  

相澤 伸郎 @ 2014年3月12日 18:22

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